ハライチ岩井の「どんな日常でも楽しめる角度が確実にあるのではないか✍🏻」という考え
面白くて一気に読んでしまった。
ハライチの岩井さんのエッセイ集
読んだきっかけはタイトルに惹かれたからである
僕の人生には事件が起きない
いや、起きないんかい!
と心の中でツッコミつつ読み出した。
ハライチといえば
「岩井より澤部」というイメージが強いと思う。
ザ・テレビジョンより
しかしこのエッセイを読んで、岩井て
なんでもない日常をこんなに面白く過ごしているのか!!とかなり印象が変わった。
めちゃくちゃ笑ってしまうので、公共の場で読むことは勧めない。
電車で読んでたら笑いを堪えるのに必死で死ぬかと思ったので🥶
まあ、エッセイ内容を一言でいうとこれである。
「岩井のかなりどうでもいい日常」
これだけ聞けば、ファンでもない限り、いや興味ないとなるはずだ。
だけど一度読んでみてほしい。面白すぎる
わたしはハライチのファンでもないし、ましてや岩井の存在すら危うかった人間🧑
だけどこんなに笑えたんだから間違いない。
わたし的に
前半はどうでもいい日常なのにかなり面白い。
後半につれて、岩井の鋭い人間観察と毒舌キャラが滲み出てきてる。それもまた面白い。
そして感心してたらラストにめちゃくちゃ深イイことを言って締めくくっている。
最初はこれは岩井の意図的な流れなのかなと思ったが、違うような気がしてきた。
岩井は初め、今まで文章を全く書いたことがないと言っている。
初めの短編と終わりの短編を読み比べてみるとかなり文章のレベルが違う。
単純に、文章力が上がってきているからこの流れなんだ。
面白いな。てか上達早いな
ではここで、私の中で面白かった短編を1つ紹介しようと思う。
タイトルはこれ
「あんかけラーメンの汁を持ち歩くと」
すでにかなりくだらないのがわかるだろう。
まあ実際内容もかなりくだらないけれども、めちゃくちゃ面白い。
岩井は、一時期あんかけラーメンの汁にハマりすぎて、汁だけ水筒に入れて持ち歩いていた。
駅のホームや、ホームセンターで買い物してる時、子どもとその母親たちで賑わってる昼間の公園のベンチで毎度、あんかけラーメンの汁が入った水筒を取り出して、一口飲む。
公共の場でラーメンの汁を飲むことに異様な快感を覚えるという話
駅のホームには何人もの人がいて、僕が水筒で何かを飲んでいる姿を見られてはいるのだが、中身があんかけラーメンの汁とまではわからない。
それどころか、水筒で飲んでることによって「この人は自分の家から水筒を持ってくる、どこか温かみのある人なんだな」という印象さえ与える。
僕は高揚する気持ちを抑えながら、水筒の蓋を閉めて電車に乗り込んだ。
この人大丈夫か??笑笑
またこんなことも言っている
子供達は広場で遊び、母親達はそれを微笑ましく見ながら談笑している。
そしてベンチに座っている僕は水筒の中のあんかけラーメンの汁を飲んでいる…。
日常の風景に潜む狂気の沙汰に僕は震えた。
日常に潜む狂気笑笑🤣🤣🤣
何を言ってんだこの人笑笑
こんな感じでかなりくだらないエッセイ内容ばかりだが、
じわじわくる笑いに耐えられなくな
る。
ぜひ読んでみてほしい。読みやすいし、面白いので。
最後に岩井の深イイ言葉を引用して終わりにしたいと思う。
誰の人生にも事件は起きない。でも決して楽しめない訳ではない。平坦な道に見えても地面に頬を擦り付けてよく見てみると、いびつにぐにゃんぐにゃん曲がっていたりもする。
どんな日常でも楽しめる角度が確実にあるんじゃないかと思っている。
僕は、事件が起きない僕の人生を、ここからみたら結構面白そうだな、という角度を見つけて皆さんに見てもらえたらと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございます😊
- 作者: 岩井勇気
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